2022年8月3日 定例記者会見

 新型コロナウイルス感染症 ―感染急拡大下での医療提供体制の維持に向けて

 長崎幸太郎知事は3日の記者会見で、7月の感染者数が1万5771人でこれまで最多だった今年2月の2倍以上本日公表分の新規感染者数も1400人超と過去最多となることを公表し、想像を絶する感染規模という認識を示した。

 このような状況下でも、「必要とする人に必要な医療を届ける体制を堅持し、県民の命を守り抜く」という基本方針に沿って、医療資源の確保と有効活用で医療提供体制の維持を図るとしている。

 会見では、これまでに進展があった対策として、次の4点を挙げた。

 ▽甲府共立病院、都留市立病院、上野原市立病院を重点医療機関に指定し、計28床を確保するなどし、病床総数を417床に増強

 ▽ホームケアの協力医の体制を強化するため、一宮温泉病院と国立甲府病院から計5人の医師を登録

 ▽ホームケアでの薬剤処方で、夜間休日の調剤対応や、患者宅への薬剤配達をする薬局に経費を補助することで、円滑な処方体制を確保

 ▽5日から18日まで、県内外へ帰省または旅行する方を対象に、JR甲府駅に臨時の無料抗原定性検査所を設置

 これらに加えて新たに、BA5はエアロゾル感染の可能性が高いとの専門家の指摘を踏まえて、高齢者施設・障害者施設・保育所等への空気清浄機等の購入補助を導入することを表明した。

 また、患者急増により発熱外来の診察が受けにくくなっているため、医療関係者に対し、かかりつけ患者以外の診察の検討や、診療時間の延長を要請した。

 併せて県でも、抗原定性検査キットを重症化リスクの低い有症状者に配付し、医療機関の受診を待たずに健康観察できる仕組みを構築することも表明した。

 県民に対しては、軽度の症状の方は夜間休日の救急外来ではなく平日の日中に受診することや、救急車を呼ぶ前に受診・相談センターに相談すること、30分に一回程度の換気の徹底や不織布マスクの適切な着用、会食の際のグリーン・ゾーン認証施設の利用など基本的な感染対策の徹底を要請した。

 また、会見で知事は、現在の感染者の全数を把握する仕組みにも触れ、「現時点で全数を把握する必要があるのか大いに疑問。全数把握は医療機関にも保健所等にも膨大な負担となっており、一部の患者への連絡の遅延などの弊害も生じている。重症化リスクの高い方に限定することも考えられるのではないか」と政府に新たな方策の早急な検討を求めた。

 

② プレミアム食事券等の利用期間延長 -10月末まで利用可能!

 知事は記者会見で、8月末までとしているプレミアム食事券等の利用期間を10月末までに延長することを発表した。

 新型コロナの感染拡大で外食の利用を控える傾向が見られることを受けて、「すでに購入している食事券を余裕を持って使っていただくための措置」としている。

 また、更なる利用期間の延長や食事券の増刷についても、議会や関係者の意見を聞きながら検討すると前向きな姿勢を示した。

③ 知事の米国渡航 -カリフォルニア州、アイオワ州を訪問

 知事は記者会見で、カリフォルニア州での観光プロモーションやスモモ・モモの現地調査、アイオワ州での姉妹県州締結60周年記念行事などのため、アメリカへ渡航することを表明した。

 サンフランシスコでは、現地旅行会社やメディアを対象に「やまなし魅力説明会」を開催し、県産酒と和食のペアリングや、訪日旅行のPRなどを行う。

 また、カリフォルニア州はスモモ・モモの生産が盛んであることから、現地の生産者との意見交換や青果販売店の調査、農園視察などを行う。 アイオワ州では、招待を受けた姉妹県州締結60周年記念祝賀会へ参加し、これまでの友好関係を一層深めるとともに、農業分野や青少年交流で今後の協力関係を強化したいとしている。

全文をご覧になりたい場合には、こちらからどうぞ
山梨県公式ホームページの会見録      
※会見の翌日以降にアップロードされます。 

 

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