2022年4月11日 定例記者会見

① 新型コロナウイルス感染症について ―感染者減少も、学校や高齢者施設でのクラスター発生

 長崎幸太郎知事は、4月11日の記者会見の冒頭で新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が直近一週間では1,541名で前週比199人減であるものの、高校や大学、高齢者施設でのクラスターが頻発していると明らかにした。

 知事は、増加している運動部に関係するクラスターについて保健所で聞き取りをした結果、活動中はマスク着用が徹底されていても、着替えや休憩中の飲食において着用が不徹底であったと説明。

 「運動中のマスクの着用に関しては、様々な議論があることは承知しているが、まず子どもの健康が第一。大変多くのクラスターが出ている中で、運動自体を自粛してくださいというお願いをするというのも一つの考え方であろうかと思うが、私は子どもたちの活動をできる限り維持したい。そのための一つの工夫として、マスクの着用を徹底していただきたいし、それで問題が起こるようであれば、運動の強度を落としていただく、あるいは(マスクを着用しないのであれば)選手間の距離を取るなど飛沫感染が起こりにくいよう練習の仕方を工夫していただく自粛に至らないよう、こういう思いでお願いをしているので、是非ともご理解を」と訴えた。

 また高齢者施設については、職員や入所者のワクチン接種は進んでいるものの、専門家による現地指導で手指消毒や手袋の交換に不十分な対応があったと明らかにし、最大限の注意を呼びかけた。

 ワクチン接種については、先週金曜日時点で12歳以上で52.2%、高齢者に限っては85%と進んでいるが、若年層で接種率が低い状況を説明し、なるべく早期の3回目の接種を呼びかけた。

② 南アルプスの魅力を全国にお届け ―マグクルフーズをふるさと納税返礼品に

 長崎幸太郎知事は、南アルプス地域の観光振興に一層注力する方針のもと、今年度は「南アルプス観光振興室」を設置するなど体制の強化を図っている。

 4月11日の記者会見では、南アルプス地域の女性グループが、地元の特産品と県産酒を組み合わせて創作した「マグクルフーズ」を、新たにふるさと納税の返礼品として活用することを公表した。

 「地域の魅力をふんだんに取り入れた商品で、本県のふるさと納税返礼品にふさわしい」とマグクルフーズの魅力を紹介するとともに、引き続き南アルプスの観光振興に注力する決意を示した。

③ 富士川水系の河川水質調査に注力 ―豊かな河川環境を取り戻すために

 長崎幸太郎知事は、4月9日付の静岡新聞が「富士川水系の汚泥投棄問題 山梨県、水質調査打ち切り」と報じたことに対し、同新聞に抗議した。

 知事は会見で「静岡県とも連携しながら、いま調査手法の開発を検討している。対応を打ち切ったという事実はない」と説明した。

 今回焦点となっている汚泥の成分「アクリルアミドポリマー」は、調査分析方法が確立されていない。

 静岡新聞は記事で、「アクリルアミドポリマーが富士川下流域に高粘度の泥状となって今なお残存」と書いているが、分析方法などについて山梨県からの情報提供依頼に応じていない状況。

 知事は、「科学的に証明されていないことを、何の根拠もなく記事にしている」と抗議の理由を語った。 今後については、「責任感を持って流域の皆さんと一体となり、富士川の流域環境保全に取り組み豊かな河川環境を取り戻す」とした。

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