2023年7月20日 定例記者会見
① 「人口減少危機突破共同宣言式」について ~オール山梨で人口減少危機を突破~
長崎知事は20日の記者会見で、市町村や企業・団体とともに「人口減少危機突破共同宣言」を行うと公表した。
人口減少は行政だけで解決できる課題ではないとして、県・市町村・企業や団体などへの協力を呼びかけるため、宣言を行った。
27日、関係者と人口減少危機突破に向けた「共同宣言」を行い、参加団体ごとに具体的なアクションを記載した「マニフェスト」を作成して、県が取りまとめて紹介することを想定している。
また、人口問題に詳しい内閣官房参与の山崎史郎氏の講演会「トップセミナー」を開催する。
知事は「各界トップの皆様とともに、人口問題の現状についての理解を深め、連携して取り組むことがいかに重要であるか、共通の認識をかたちづくる場にしたい。この共同宣言とトップセミナーを皮切りに、オール山梨の総力を挙げて対策に取り組んでいく」と語った。
② 人口減少危機突破に向けた県庁の取り組み ~育休が当たり前のものとなるように~
併せて、人口減少危機の突破に向けた第一弾として、県庁において男性職員の育休取得や人事制度等の改革を始めることを明らかにした。
キャリア形成上の不安なく子育てをできるようにするのが目的で、次の3つの柱で県庁の働き方改革を進めるとしている。
▽育休革命 ~男性職員の原則3ヶ月育休取得~
・男性職員の育児休業を最低3ヶ月取得することを「原則」にし、取得しないことが「例外」とする抜本的な制度改革を実施する
・対象となる男性職員の育休100%取得に加えて、有給休暇や時短勤務・テレワークを組み合わせて、最低「3ヶ月間」在宅で育児にかかわる
・仕事は他の職員が代わることができるが父親の代わりはいないという考えや、「男性の育児進出」は山梨県にとって重要な公の利益という考えに基づくもの
▽子育てとキャリア形成が両立する人事制度
・すべての職員が高いモチベーションを保って職務を遂行する環境に向け、新たなキャリア形成システムを構築する
・具体的には、主体的にキャリアプランの実現を図るようにするため、公募制度を導入した人事システムを作り、一人ひとりのキャリア・ライフプランの実現に向け、多様な働き方ができるようにする
・出産など家庭の事情で一時的に仕事のペースを落とした場合にも、公募を通じて元の人事コースに復帰することを可能とする
▽マネジメント研修の実施
・管理職員の意識と行動を変革するため、毎年度「マネジメント研修」の受講を義務付ける。所属の効率的な業務遂行を主導できるようスキルアップの機会も提供する
知事は「これらの取り組みで、育休取得をはじめ子育てをすることがキャリア形成において不利になることなく、安心して子どもと向き合う時間が取れるような組織風土を構築する。事業者の皆様も、県の取り組みに注目いただき、従業員の豊かさ・幸せの実現や、事業の成長性の向上のためにも、“子育てを職場で支え合う運動”に、参画いただきたい」と語った。
③ 学校現場への文書半減プロジェクト ~さらに前進~
知事会見に同席した降籏友宏教育長が「県教育委員会から学校現場への文書半減プロジェクト」の5、6月の実施状況を報告した。このプロジェクトは学校現場の事務負担を軽減し、児童・生徒と向き合う時間を確保するため今年度から行われている。
削減した文書の割合は、小中学校では4月の48.7%から57.1%へ、県立学校では22.8%から44.5%へとそれぞれ増加した。特に4月の時点ではデータ共有システムの導入が遅れていた県立学校において大きく改善している。
知事は「成果は出始めているが、まだ、工夫の余地はあると考えられる。教育委員会には、乾いた雑巾をギリギリまで絞るように、更なる文書の削減に取り組んでもらいたい」と語った。
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⇒山梨県公式ホームページの会見録
※会見の翌日以降にアップロードされます。