2022年4月5日 定例記者会見
① 新型コロナウイルス感染症への注意を ―感染対策の徹底とワクチン接種
長崎幸太郎知事は4月5日の記者会見で、引き続き基本的な感染対策の徹底と、早期のワクチン接種を県民に呼びかけた。
会見では、直近1週間の新規感染者数が前週比487人増となっていることや、連日200人を超える新規感染者が判明していることを踏まえて、高い警戒感を要する状況であるという認識を示した。
先週から引き続き、高校や大学の部活動での感染拡大や高齢者施設でのクラスター発生が続いていることから、学校関係者に対して「部活動の場におけるマスク着用の徹底」(マスクのインナーフレームの活用・運動強度の調整などの工夫、身体活動を伴わない場面でのマスク着用等)を改めて要請した。
知事は「生徒の健康を守ることがなにより最優先だが、学校生活がなるべく充実した形で送れるよう、部活動の制限などをするような事態はできる限り回避したい」と部活動の際のマスク着用への理解を求めた。
また、通所系の高齢者施設でのクラスター発生も目立つため、市町村に対し施設職員への3回目ワクチン接種の優先的な取り扱いを依頼するとともに、新たな大規模接種会場を設けてワクチン接種の機会を提供することを明らかにした。
今月8日以降、イオンモール甲府昭和などの3ヶ所の会場で約1万人に接種可能としている。
また、10代に感染が広がっていることに触れ、3月25日から追加接種の対象となった12歳から17歳の保護者に対して、お子さんの健康を守り家庭内での感染の広がりを防ぐため、早期のワクチン接種を呼びかけた。
一方で経済活動については、病床使用率が50%を下回る状態を維持できているため、感染者数の推移を注視しながら、経済回復の歩みを止めず着実に前進していくと語った。
② 自殺防止の推進 ―自殺要因の調査分析と対策に全力で取り組む
長崎幸太郎知事は4月5日「自殺対策推進本部」を開き、実効性のある自殺防止対策の実施について全庁に指示を出したことを明らかにした。
県は、全国的にも例を見ない生活環境や経済状態など自殺要因の総合的な調査分析に取り組んでおり、これにより、従来は「個人の事情で対処は困難」と捉えられがちだった自殺問題に対して、社会政策的なアプローチの可能性を見出した。
これまでは自殺を企図する人に思いとどまるよう働きかける「水際対策」が中心であったが、今後はそもそも自殺を考えることがなくなるような「上流での対策」が不可欠であることから、全庁横断的に検討していく。
具体的な施策については、実効性のある施策の検討と、6月補正予算への計上を進めるとともに、自殺防止活動に携わる方々などからも意見を聞くこととしている、 知事は「ここ山梨において、生きることさえ諦めてしまう方々がいるということは大きな痛恨事」と語り、「自殺防止対策は、全庁を挙げて待ったなしで取り組む」と強い決意を示した。