2022年4月27日 定例記者会見

〇 公務復帰の報告

 長崎幸太郎知事は27日の会見に先立ち、新型コロナウイルス感染による療養から公務に復帰したことを報告した。

 知事は、自身が感染者となり実際に経験した感染の苦しさや療養中の不便さなどを、コロナ禍における県民生活の改善と不安払拭に向けて活かしていきたいと語った。

 また、多くの県民からの見舞いや励ましの声に感謝を述べた。

 

① 新型コロナウイルス感染症について ―大型連休に向けて検査体制を強化

 知事は4月27日の記者会見で、現在の感染状況について「比較的安定した状況が維持できている」という認識を示した。

 先月末から目立っていた部活動由来のクラスターについては、減少に転じ危機的状況は脱したとしており、部活動中のマスク着用に協力しクラスターを沈静化させた学校関係者や生徒に感謝の意を示した

 部活動中のマスク着用については様々な議論があるため、専門的な見地から今後さらに合理的な方法を検討することとしている。

 一方で、幼稚園や保育園での感染が増加していることに触れ、子供を取り巻く保護者に対して感染防止対策に気を配ってほしいと求め、3回目のワクチン接種を急ぐよう訴えた

 人の移動や交流が拡大する大型連休に向けた対応として、基本的な感染対策を再度徹底するよう県民に呼びかけた。

 また、帰省先や旅行先への出発前に抗原定性検査を受けられるよう、JR甲府駅に臨時の無料検査所を設置するほか、県内約90ヶ所の薬局でも無料検査が受けられるよう検査体制を強化すると公表。県内外への旅行者等が対象で、期間は28日から5月8日。

 経済回復の取り組みとしては、プレミアム食事券の換金回数をこれまでの月1回から月2回に倍増させ、早期の現金化により事業者の資金繰りを支援する。

 知事は、連休期間中は感染拡大を防ぎながらも、会食など充実した時間を過ごすことで経済も回してほしいと述べた。

② 県ふるさと納税推進本部設置 ―さらなる自主財源の確保に向けて

 知事は会見で、ふるさと納税にかかる全庁的な取り組みをより一層強力に推進するため、「ふるさと納税推進本部」を設置したことを報告した。

 推進本部内に、庁内公募によるワーキンググループを5月に立ち上げ、魅力的な返礼品の発掘や効果的な情報発信について検討する。

 この取り組みを通じて、地場産業だけでなく県全体の発展につなげていきたいと意気込みを語った。

 

③ やまなし多文化共生社会実現構想委員会設置 ―共生社会の実現に向けた取り組みを推進

 県では、今後も外国人が増加することを想定し、外国人が地域社会に円滑に溶け込める仕組みづくりを進めて、課題解決に向けた取り組みを強化していくこととしている。

 知事は、5月には「やまなし多文化共生社会実現構想委員会」を設置し、秋以降には市町村とも連携して取り組みを実行していくと会見で決意を語った。

これにより、すべての県民が国籍に関係なく暮らしていけるような社会づくりを加速させていくとのこと。

④ 名誉県民の稲葉清右衛門氏を顕彰 ―近代人物館での特別展も

知事は、先日名誉県民に選定したファナック社創業者の故・稲葉清右衛門氏の顕彰式を5月9日に行うと公表した。

また同日は、県庁別館2階の山梨近代人物館で稲葉氏の功績を紹介する特別展示のオープニングセレモニーも併せて行うこととしている。

特別展は、稲葉家やファナック社の協力によりロボットの実物や映像を展示し、稲葉氏の技術や経営に関する考え方などを紹介するもので、今年度末までの期間限定で実施される。

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