2022年5月27日 臨時記者会見

① 新型コロナウイルス感染症対策の再構築 ―日常の回復・経済のリバイバルに向けて

 長崎幸太郎知事は27日に臨時の記者会見を開き、現在の感染状況が比較的落ち着いた状況にあるという認識を示し、行動の制約を最小化する方針に沿って、「日常の回復・経済のリバイバル」を目指していくことを表明した。

 公表した対策等の内容は次のとおり。

▽現状認識と方針

・最近の感染状況は安定的に推移しており、「日常の回復・経済のリバイバル」に向けたステージをめざしていく

▽協力要請の改定

・行動制約を最小化する基本方針に沿って改定し、8月31日まで期間を延長

・「基本的な感染防止対策の徹底」や「ワクチン接種の推奨」などの重要事項は維持

マスク着用については、「屋外で身体的距離を確保できる場合は着用の必要はない」「2歳未満のお子さんには着用の推奨をおこなわない」など、国の方針に沿った内容で協力要請に盛り込む

学校の部活動中のマスク着用については、必要最小限度に合理化した上で指針を示す

▽病床確保フェーズ

・病床使用率が10%台で推移しているので、病床確保フェーズを3に切り替え、225床の水準に引き下げることで、一般診療への影響を解消する

▽ワクチン接種

・若年層のワクチン接種率を引き上げるため、6~7月に大型ショッピングセンター2ヶ所に予約不要の大規模接種センターを設置

3回目ワクチンの接種者に抽選でプレミアム食事券をプレゼントする事業を開始

▽濃厚接触者の取り扱いの見直し

・積極的疫学調査は医療機関や高齢者移設において重点的に実施し、一人でも感染者が発生した場合には保健所が濃厚接触者を特定し検査をおこなう

・一般家庭では接触状況等の個別確認はおこなわず、同一世帯員であることを持って濃厚接触者とする

▽濃厚接触者の自宅待機期間の短縮

・日常生活への影響を緩和するため、4日目、5日目の検査で陰性が確認されれば自宅待機解除となる対象を社会機能維持者から全県民に拡大

② グリーン・ゾーン認証制度の新たな取り組みについて ―地域経済の回復に向けた新たなステップ

 新型コロナウイルス感染症対策の再構築に併せて、グリーン・ゾーン認証制度についても、「日常の回復・経済のリバイバル」に向けた新たな取り組みに着手する。

▽グリーンパスを利用した認証基準の緩和

・グリーン・ゾーン認証施設で、ワクチン3回目接種証明や検査陰性証明の提示により、個室利用の会食などで、パーテーションの不使用や時間制限の緩和が可能

▽入店管理簿の休止

・変異株対応の認証店で飲食を契機としたクラスターが発生していないことから、利用者把握のための入店管理簿の作成は6月1日から原則不要とする

▽やまなしグリーン・ゾーン プレミアムの申請受付開始

・既存認証よりワンランク上の快適で安全な環境を提供する「やまなしグリーン・ゾーン プレミアム」の申請受付を本日から開始

・やまなしグリーン・ゾーン プレミアム認証取得のための機器整備等に対する補助制度も用意

③ 今年3月の公立高校卒業生の就職決定率公表 ―コロナ過においても過去4番目に高い実績

 知事は記者会見で、令和4年3月に公立高校を卒業した生徒の就職率が98.4%で、統計の残る平成16年度以降で4番目に高い数値となったことを報告した。

 新型コロナウイルス感染症の影響が心配される中でも、学校と家庭が連携し、きめ細かい進路指導がおこなわれたことが、今回の高い就職率につながったとのこと。

 今後も、労働局等の関係機関との連携や、経済団体への求人確保要請により、高校生の希望する進路の実現に取り組みたいと決意を述べた。

④ モモせん孔細菌病の終息を宣言  ―官民一体となった3年間の防除活動が奏功

 知事は会見で、モモせん孔細菌病が終息したことを宣言した。

 令和元年から3年間にわたり、モモせん孔細菌病が県内のモモ産地で多発し収穫量の減少などの被害をもたらしたが、県や市町村、JAの連携した支援と生産者の努力により、今年5月にモモせん孔細菌病の発生を多発前の水準に抑え込むことに成功。

知事は、今後も気象条件によっては、本病が再び発生するおそれもあることから、引き続き防除の徹底を求めた。

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