2022年4月1日 定例記者会見

新型コロナウイルス感染症への注意を
 ー感染対策徹底の呼びかけ

 長崎幸太郎知事は記者会見で直近の新型コロナウイルスの感染状況について、前週比473人増となっていることや、4月1日の新規感染者数が300人を超える見込みであることを公表し、基本的な感染対策の徹底と、なるべく早期のワクチン3回目接種を県民に呼びかけた。

 最近の感染の傾向として、高齢者施設でのクラスター発生や、高校や大学の部活動での感染拡大が目立つことを説明した。

 高齢者施設の中では、通所系の施設で感染拡大が目立つことから、施設職員を対象に3回目ワクチン接種の優先的な取り扱いを市町村に依頼したことを挙げ、ワクチン接種の加速を呼びかけた。

 高校や大学での部活動については、マスクを着用することが感染拡大防止に効果があるとしたうえで、マスクのインナーフレームの活用や運動強度の調整をすることで、なるべくマスクの着用時間を長くするといった対策にも言及。

 また歓送迎会や親族間での会食による感染も散見されるため、会食の際のグリーン・ゾーン認証施設利用や、感染防止ルールの遵守についても改めて呼びかけた。

長崎知事 新年度への決意を語る
 ー山梨の可能性を最大化するために

 長崎幸太郎知事は記者会見で、新年度に向けた決意を語り、「強靱化」、「高付加価値化」、「基礎条件充実」の「3つのK」に全力で取り組んでいくと宣言した。

 「強靱化」は、「個人の努力では避けがたいリスクから県民の生命・財産を守り抜くことこそ県行政の使命」という知事の信念に基づくもので、特に「感染症」、「自然災害」、「犯罪・事故」という3つのリスクに対して強くしなやかな社会を実現することとしている。

 「高付加価値化」は、山梨県に存在する可能性に満ちた産業や地域資源を、素材のまま安売りするのではなく、光を当てて磨き上げ、「山梨ならでは」の付加価値をつけて高く売り出していくことを徹底するというもの。観光、製造業、農業、林業、文化、生活などあらゆる分野にわたる取り組みで、高い付加価値を生み出すことで得られた収益については県民に還元し、豊かさの実感につなげるとしている。

 また、「基礎条件充実」として、男女共同参画をはじめとした、多様な価値観を認め合い誰もが活躍できる「共生社会の実現」、新しい待機児童ゼロやヤングケアラー支援などによる「子育て環境の充実」、25人学級に代表される、自己肯定感を高める「教育の質の向上」、必要があれば介護施設に入所できる「介護待機者ゼロ」に取り組むことを挙げた。

 さらに、少人数教育の拡充や介護待機者ゼロを目指すための財源確保策として、県有地の適正貸し付けなどにより、県有資産の価値の最大化に取り組むこととした。

 長崎知事は全体に共通するキーワードとして「可能性の最大化」を挙げており、「山梨県が内包する全ての可能性、県民が秘めた全ての可能性、子供たちの内なる無限大の可能性を花開かせたい。80万県民に寄り添いながら、日本のトップランナーを目指したい」と決意を語った。

新たな御坂トンネル 国の補助事業に採択
 ー県内道路網の充実に向けた大きな一歩

 県が実現に向けて取り組んでいる国道137号の新たな御坂トンネルが、新年度の国の補助事業採択の内示を受けた。

 国道137号は国中地域と郡内地域という県内の2大生活圏を結ぶだけでなく、新東名道路へアクセスする路線としても機能する重要な路線。

 しかし、現在の新御坂トンネルの前後には急勾配・急カーブが存在しており事故も多いことから、県では現トンネルより約100m低い位置に延長約4.6キロの新たなトンネルを整備する事業を計画していた。

 今回、令和4年度の事業として、トンネル本体の設計及び調査の費用として4千万円の内示があった。

 長崎知事は、「新たなトンネルは県民が長年にわたり待ち望んでいたもので、補助事業採択は大変喜ばしい。円滑な事業の推進に向けて、地元や関係自治体とともに取り組んでいく」と述べた。

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