2022年7月12日 臨時記者会見

● 新型コロナウイルス感染症 ―感染急拡大への備えを

 長崎幸太郎知事は12日、臨時の記者会見を開き、本日公表の新規感染者数が411人で過去2番目の人数になることを公表し、島根県や愛媛県で1000人を超える感染の急拡大が生じていることに触れながら、山梨県もいつこのような状況になってもおかしくないという危機感を示した。

 また、病床数のシミュレーションも示し、今後680人の新規感染者が続くと4日で病床使用率50%を超え、10日で現在確保している病床数を超過すると試算していることを明らかにした。

 これらの状況を踏まえ、オミクロン株は重症化率が低いためホームケアの受入能力の向上が重要であるとの認識を表明。また、現在の感染者の約7割は、10歳未満と10代とその親世代であるため、この世代への対策が必要であることから、次の対策を実施することを明らかにした。

 【医療提供体制の強化策】

  ▽ホームケア協力医1人あたりの受け持ち患者数の拡大

   ・症状が軽微な患者の健康観察を、1日2回から1日1回に変更

   ・健康観察を、医師の指示の下看護師等も実施可能に変更

   ・健康状態をシステムに未入力の患者への督促を県CDCで代行

  ▽ホームケア協力医の拡充

   ・開業医だけでなく、病院勤務医からも協力医を募集

  ▽病床確保フェーズの引き上げの検討

   ・現在フェーズ2で運用している病床確保フェーズの引き上げを専門家会議で検討

【ワクチン接種の促進】

  ▽子供のいる家庭や学生・生徒へのワクチン接種の勧奨

  ▽8月以降も大規模接種会場を設置

  ▽農協等への接種会場設置の検討

  ▽高齢者・障害者施設への巡回接種チームの派遣

 【飲食店での感染防止対策の徹底】

  ▽グリーン・ゾーン認証店での、認証基準に沿った感染防止対策の再点検

  ▽グリーンパス利用の際にワクチン接種の確認なくパーティションを外さないよう徹底

 【学校での感染防止対策】

  ▽基本的な感染防止対策の再度の徹底

  ▽保護者への早期の3回目接種勧奨

 これらの県が実施する対策に加え、「これ以上感染状況が悪化すると夏休みの前倒しなど学校生活にも影響が出かねない瀬戸際の状況」という認識を示し、子供たちの学びを止めないため、基本的な感染防止対策の徹底とワクチン接種への理解協力を県民に対して改めて求めた

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