2022年5月9日 定例記者会見
〇 ゴールデンウィーク中の新型コロナウイルス感染症の状況
長崎幸太郎知事は9日、ゴールデンウィーク後初の記者会見を行い、県内の新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が前週比21人の減であったことや、病床使用率が10%台後半を維持できていることを挙げ、比較的安定した状態が維持できているという見解を示した。
今後、連休中の人流増加の影響による感染の拡大も懸念されることから、引き続き基本的な感染対策の徹底を県民に呼びかけた。
〇 高校総体における手指消毒液の誤提供について
知事は、5月7日の高校総体女子5000m競歩において、手指消毒液が入ったコップを給水場所で誤って提供し、これを飲んだ選手1名が体調不良を起こした件について、「県として大変申し訳なく、お詫びを申し上げたい」と述べた。
また、今後の対応として、第三者を入れて検証を行い、原因の究明と再発防止策の策定実行を行うよう教育委員会に指示したことを明らかにした。
① 太陽光発電設備の導入を支援―屋根置き太陽光発電設備等の共同購入事業
知事は、太陽光発電と蓄電池システムの普及を進めるため、「太陽光発電設備等共同購入事業」を新たに実施し、5月11日から共同購入希望者の登録を開始することを表明した。
これは、太陽光発電設備の共同購入を希望する県民を募り、入札による一括発注を行うことで、スケールメリットにより設置時の初期費用の低減を図るというもの。
県では、カーボンニュートラルの実現に向けて、再生可能エネルギーなどの自立・分散型電源の普及を進めており、この事業を通じて、課題となっている初期コストの低減を図り普及を後押しする狙いがある。
会見で知事は、「この事業は希望者が多くなるほど設置費用が安くなる。ぜひ積極的に登録していただきたい」と太陽光発電の普及に向けた期待を語った。
② 男性介護者の課題を調査―孤立解消に向けた第一歩として
知事は、男性介護者の実態に関する調査を、男性介護者グループ「山梨やろうの会」の協力を得て実施したことを発表した。このような調査は、都道府県レベルでは全国で初めて。
調査では、男性介護者はプライドが邪魔をして弱みを言えず、悩みを抱え込んで孤立状態になっていることや、介護サービスの利用による負担軽減が孤立状態解消に有効であることなどが判明した。
知事は調査結果を踏まえて、「男性介護者の悩みを共有する場所づくりや、ケアマネージャーによるプッシュ型の相談対応などの支援策を早急に検討する」と語った。
③ 文化芸術活動を観光で活用して支援―新たな補助制度を創設
県では、宿泊施設やイベントにおいて伝統芸能や創作活動の披露を行う場合に、その費用を補助する「文化芸術・観光融合促進事業」を創設し、本日から交付申請を受け付けることとした。
対象となるのは、グリーン・ゾーン認証済みの旅館・ホテルや、イベント主催者。県内の無形文化財や無形民俗文化財の保存継承団体や、県内で創作活動を行うクリエイターが出演する、観光客を対象としたイベントに対し、上限25万円までの補助を行う。
会見で知事は、「伝統芸能や創作活動の担い手には活躍の場と活動資金の確保、宿泊施設等にはサービスの高付加価値化、観光客には旅の楽しみの充実と、三方一両得の事業。文化立県山梨の実現に向けて積極的に活用してほしい」であると語った。
また、出演者と宿泊施設等のマッチングについても、担当課で相談対応などの支援を行うとしている。