2024年12月19日 知事記者会見

1 信玄公に紫吹淳さんが決定/未来を切り開いていく祭りのシンボルに

知事は12月19日の記者会見で、来年4月に開催される第51回信玄公祭りの信玄公役に、元宝塚歌劇団月組トップスターの紫吹淳さんに決定したと発表した。山本勘助役は決まり次第公表する。

紫吹さんは2001年に月組トップスターに就任、男役として華麗な演技やダンスで多くのファンを魅了してきた。2004年の退団後も女優として舞台やテレビドラマで幅広く活躍されている。

県立博物館で昨年、「小林一三生誕150年 宝塚歌劇の世界」を開催したことから、宝塚歌劇団に着目し、信玄公役にふさわしいとして決定したとしている。

知事は「紫吹さんには、未来を切り開く信玄公祭りの象徴として期待しております。全県のお祭りとなるよう、しっかり準備を進めて参ります」と述べた。

2 インド ウッタル・プラデーシュ州へ知事が渡航/タージ・マハルの大気汚染対策にグリーン水素技術を提案

知事は会見で、インドとの新たな友好関係構築のため、12月21日から28日の8日間、ウッタル・プラデーシュ州を訪問することを報告した。州首相との会談で互恵関係の基本合意書を締結し、実質的な交流の基盤を築くことが目的という。県によると、世界最大の人口を誇るインドの中でも、同州はインド最大の人口約2.4億人で、多くの大学が立地し、映画産業の振興や、再生可能エネルギー政策にも力を入れている。県は、世界遺産であるタージ・マハルの大気汚染対策としてグリーン水素技術を提案するなど様々な連携の可能性を探っていくとし、中央政府や在インド日本大使館、現地企業との関係構築にも力を入れていくという。

知事は「今回の訪問を通じて、インドとの友好関係を強化し、両地域の持続的発展を目指します」と述べた。

3 この一年を振り返って/今年を表す漢字は「展」

知事は会見で、今年一年を振り返りコメント、主な発表内容は次のとおり。

①災害対応から始まった1年

  この1年は能登半島地震への対応から始まり、地震直後からDMAT、DPAT、緊急消防援助隊などの支援を行ってきた。現在も多くの被災者の方々が避難生活を送っており心からお見舞いを申し上げたい。対岸の火事にせず、参考になるところをしっかりと学ばせていただき、本県の防災対策に反映させるべく鋭意取り組みを進めている。

②人口減少対策本格始動

  6月に「人口減少危機対策パッケージ」をまとめ、プレコンセプションケア、卵子凍結助成、奨学金支援、非正規雇用の正規化、男性の育休支援などの新たな取り組みを開始。また、「キャリアアップ・ユニバーシティ」を立ち上げ、スリーアップ運動も実施。所得を伸ばしていける、ここに一番大きな問題意識を持っており、来年以降さらにブラッシュアップをしていきたい。

③リニア 南アルプストンネル工事

静岡県とJR東海との間で、6月に三者合意を締結し、ボーリング調査等が進展。10月には鈴木静岡県知事と現地視察も行い、開業に向け大きく前進した。

④富士登山規制

初となる富士登山規制を導入。登山ゲート設置や通行料の徴収、予約システム構築、そして関係者の皆様の御協力をもって弾丸登山は20分の1になった。今後も静岡県と連携し課題に取り組む。

⑤少人数教育

25人学級を小学校4年生まで拡大し、学習意欲向上や教員の負担軽減につながった。来年度は5年生、令和8年度には6年生と、小学校全体へと拡大させていきたい。

⑥強靱な経済基盤

医療機器関連産業、航空・宇宙・防衛関連産業、水素・燃料電池関連産業の成長を推進した。企業が新たな分野に参入するケースが増加し、生産額の大幅な伸びを実現。11月には、P2Gシステムの主要部品を生産するカナデビア(旧日立造船)の工場が都留市に建設されることも決まり、ピースがそろい、水素先進地としての地位を確立しつつある。

⑦富士五湖自然首都圏フォーラム

アートイベントや展覧会を開催。カリフォルニア州への訪問では同州を代表する企業等と連携協定も締結。特に、水素に関しては強い関心を示され、国際会議にも山梨県からの参画が求められる状況になっている。

⑧国際交流

ネパール、ベトナム・イェンバイ省と覚書を締結。6月から開始したベトナム人向け「外国人労働者家族医療傷害保険制度」はベトナム政府からも高い評価を得ており、働く場としての山梨の魅力の一つを構築していると思う。

⑨交通網の強靱化

新山梨環状道路北部区間の新規事業化が4月に決定。中部横断自動車道(長坂以北)の整備は環境委影響評価手続きが進行中。

⑩富士トラム構想

鉄軌道を断念し、同様に五合目までの来訪者コントロールが可能な「富士トラム」を新たに提案した。富士山とリニア新駅と接続し、県内各地へ延伸する「富士トラムネットワーク構想」を発表。リニアに繋がることで、乗降客数が増え、停車本数の増加にもつなげうる。多くの皆様に熱心な議論を交わしていただいたことに改めて感謝を申し上げたい。

全文をご覧になりたい場合には、こちらからどうぞ
山梨県公式ホームページの会見録      
※会見の翌日以降にアップロードされます。 

関連記事一覧